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美少女の魅力2

酔っ払って目を覚まして「美少女の魅力」というタイトルの謎のワードファイルを開いたら書かれていたのは冷蔵庫だった。
何を言っているか(ry
というわけで、一応美少女っぽいのを。
書こうとしたはずなんですが、あまり美少女関係なかった。
ちょっとライトな感じで。


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 高等部に上がって、一ヶ月が経った。まだ慣れきらない高校生活で、疲労も三割増しだ。
中等部よりも遅い下校時間。高遠(タカトオ)はようやく開放された気分で、校門を出た。
「高遠書記!」
 縛り付けるような空気から開放され、伸びをした高遠を、甲高い声が呼び止める。
 だが、あたりを見回しても、声の主は見当たらない。
「気のせいか…」
「気のせい!?ちょっとわかってんでしょ!?」
 高遠は仕方無しに視線を落とした。
 そこでは、栗色の毛をした愛らしい小動物が目を怒らせ、頬を膨らませて威嚇していた。
「あ、どうもー。お疲れ様です生徒会長―」
 生徒会長、にアクセントを置いて、一応の挨拶。尊敬は欠片すら無く、誰がどう聞いても、からかっているようにしか聞こえない。
 当然、生徒会長と呼ばれた少女、三月叶(ミツキカナエ)にもそれは伝わっている。
 より一層頬を膨らませ、今にも飛びかからんばかりだ。
「今日は生徒会だって言ったでしょう!」
「いや、俺、生徒会じゃないし…」
「書記をやってくれるって!」
「俺一言も引き受けるなんて言ってないじゃないッスかー」
「でも…!」
「役員他にいないからって、昔のよしみで引っ張り込むのはどうなんです?」
「うぐっ」
「そりゃ応援する、とは言いましたけどね。あくまで心構えの話で」
「さ、詐欺だー!!」
 詐欺とは失礼な。
 高遠としては、もとよりそのつもりで言ったのだ。それを勝手に勘違いされた上、詐欺扱いされるなどたまったものではない。
「と、まぁ、そこまでは言いませんけど」
「くっ」
「じゃ、俺は帰りますんで。頑張ってくださいねー。中学生の身で、高等部の生徒会長は大変でしょうけど」
 くるり、と三月に背を向け、夕日に向かって歩きだす。
「うおぁッ!!」
 つもりだった。
 唐突に後ろから足を掛けられ、さらに襟を引っ張られた。引き倒される形で、高遠は転倒する。同時に三月はガシッと脚を絡め、高遠の右足を掴んだ。
「お……」
「お……?」
「お願いします高遠先輩ぃぃぃぃッ!!」
「ちょっと待…ってお前これアキレス腱固め…ッ!?痛ァァァーッ!!」
「私だけじゃ無理ですー!」
「痛ぇー!!」

 一〇分後、高遠と三月は学校すぐそばのファミレスにいた。
 元々、お世辞にも良いとは言えない人相を、一層不機嫌そうに歪めた高遠と、頭にたんこぶをこさえた、お子様ランチの似合いそうな三月。おかしな取り合わせの二人が、向い合ってコーンスープを啜っている。
「……すみませんでした」
 高遠は無言。さっきから三月が一人で喋るだけだ。
「で、でもでも!やっぱり高等部で誰一人立候補が無かったからって、中等部の生徒会長に兼任させるのは間違ってると思うんです!」
 テーブルを叩かんばかりの勢いでまくし立てる三月。自身の不満を洗いざらいぶちまけまくっていた。
 二人が通うのはエスカレーター式の学校だ。そのため、縦のつながりはかなり強い。さらに、生徒会と言っても行事の際に雑用をやらされるだけで、会長もいわばお飾りである。
ならば問題ないだろうと言う事で、忙しい教師達は、この問題を安直な方法で片付けてしまった。
「まぁ、良いんじゃないか。高校三年まで頑張ってくれ」
「四年もやらされるんですか!?」
 泣き出しそうな顔になるのも無理はない。
 なにせ雑用係の中の雑用係。その頂点として、四年間君臨し続けなければならないのだから。
「そ、そもそも高遠先輩がやれば良いじゃないですか…。私の前の生徒会長だったんですし…」
「担任にもそう言われた。でも学校生活に慣れるまでは勉強に集中したい、と言ったらあっさりオッケー。出来る限りは手伝いますと言ったから、印象も悪くないはずだ」
「手伝ってくれるんですか!?」
「方便に決まってるだろ」
 そんなぁ、とテーブルに崩れ落ちる三月。
 可哀想だが、ここで甘やかしては三月のためにならない。可愛い後輩のため、あえて心を鬼にして、試練に望ませなくては。
「面倒くさいだけじゃないですか……あ!」
「ん?」
 突然、三月が窓の外に向かって声を上げた。
 何かを見つけたらしいが、高遠にはわからない。元々、捜し物は苦手な性分だ。一〇分前のアレは、流石にわざとだったが。
「おーう。高遠に、三月か。デートか?」
「げっ」
「こんにちは、山都(ヤマト)先生」
 後ろからかけられた野太い声。振り返ると、高遠のクラスを担任する、山都が腕を組んで立っていた。
 三月が見つけたのは、これだったらしい。
 噂をすれば影、という諺を思い出し、話に出したことを束の間後悔した、
「下校する時は真っ直ぐ帰れ、というのは、まぁ、役目柄言うんだが。俺も昔はなぁ、良く帰りに喫茶店に寄っては目当てのウェイトレスの姉ちゃんに…」
 いつの間にか、山都は高遠の隣に座っている。山都の巨体に圧迫され、高遠は窓際へと追いやられて小さくなっていた。
「高校ん時の友人に高橋という男がいてな。この男は悪いヤツじゃないんだが軽薄なところがあって、そのウェイトレスの姉ちゃんに…」
 そんな高遠の事など全く気にせず、山都はさも楽しそうに話を続ける。
 この教師は厳つい風貌に似合わず、話好きで有名なのだ。物分りはいいし、ノリも良いが、一度捕まると中々逃げ出せないせいで、人望という点では微妙らしい。
「あの、先生、すみません…」
「で、その高橋がパチンコで…っとすまんな、三月。ついつい話し込んでしまった。邪魔したたな」
 よくやった、と三月に心の中で親指を立てる。
「いえ、良いんです。ただ、私たち今生徒会について話していて…。出来れば、先生にも聞いていただけたら、なんて…」
「んん?デートじゃなくて、そういう話だったのか?真面目で結構。よし、何でも聞いてやろうじゃないか」
「お、おい」
 嫌な予感に、高遠の顔色が変わる。
「高遠先輩が副会長やってくれるって言ってくれたんですけど…」
「ま、待て。俺はそんなこと」
「おお。そうか、高遠もようやくやる気になったか。まぁ、進級してもう一ヶ月だ、学校生活にも慣れてきただろうし、丁度いい頃合かもしれんな」
「ちょっと待って下さいよ!」
「それで、二人じゃやっぱり足りないなって……。あと、三人か四人は欲しいんです」
「ふむ。行事のたびにボランティアを募集する、というのは駄目なのか?」
「それはそれで、良いんですけど……。やっぱり、中心に立って指示を出せるメンバーは、気心が知れてる方が良いって」
「なるほど。一理あるな…」
「高遠先輩が言ってました」
「言ってない!」
「おお、流石高遠。生徒会長の経験は伊達じゃないな」
 二人とも、高遠の話には一切耳を貸してくれなかた。この場に味方はいないのか。
 恨めしい気持ちで反撃の機会を狙うが、結局それは訪れず、届けは出しておくからな!という山都の無情な声で、その日はお開きになったのだった。
 高遠は呆然として、山都の背中を見送った。
「というわけで、よろしく!タカトオフクカイチョウ……痛ッ」
 無論、三月の頭にもう一個、たんこぶが増えていたのは言うまでもない。


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