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しらん、しらん(R-18)

 星のわずかな明かりを頼りに、2人は身体を絡めあっている。息は荒く、か細い喘ぎを噛み殺し、ベッドの軋む音だけが、一段高く響いていた。
「シ、シャーリー……っ」
 うつ伏せにされたバルクホルンが、切迫した声で呼んだ。
 シャーリーは答えない。背後から覆いかぶさるようにして、夢中でバルクホルンの肉付きの良い身体をまさぐっている。
 密着したところが汗で滑る。どちらの肌から滲み出たものかわからぬくらいに混ざり合い、なんとも言えないにおいを漂わせていた。
 バルクホルンにそれを感じる余裕はないだろう。しかし、シャーリーはこのにおいを嗅ぐ度に、腹の奥から興奮が下って行くのを感じるのだった。
「あぅ……っ」
 段々と、責める手の動きが激しくなる。シーツを握りしめたバルクホルンが呻き、背を反らせた。
 シャーリーはバルクホルンの首筋にキスマークを残す傍ら、手を動かすことを忘れない。
 徐々に、徐々にバルクホルンの理性が削り取られていくのがわかる。双眸から涙が溢れ出し、食いしばった歯の奥から、喘ぐ声が漏れ出した。
「シャーリ……、も、やめ……」
「何言ってんだよ。これからだろ」
 シャーリーは手を止めるどころか、不敵な笑いを浮かべ、弄ぶ手の動きを早めた。
「や、やめっ、シャーリーっ」
 バルクホルンは涙声ですがるように言い、やがて、
「うっ……く……ひっく」
 泣き出してしまった。
 シャーリーは驚かず、手の動きを優しげなものに変えた。
 ここからバルクホルンは、絶頂し、気を失うまで子供のように泣き続ける。
 始めての時こそ驚き、慌てもしたが、今となっては可愛くて仕方がない。
「よしよし……」
 ぐったりと力を抜き、泣き声をあげ続けるバルクホルンをシャーリーは優しく抱きしめ、あやすように、愛撫した。

 翌朝。身を起こしたバルクホルンは、恥ずかしげにシーツで身体を包んだ。
 シャーリーはまだ寝息を立てている。
 先夜のような行為は、何度やっても慣れることがない。それどころか、毎回途中で記憶を失ってしまい、今だに何をどうされているのか、理解出来ていなかった。
 というか、理解したいとは思えない。
 そこに思いを致せば、必然的に自分がどうなっているのか考えることになる。堪え難い恥辱だ。
 苦々しい表情を浮かべたバルクホルンは素早く服を着ると、部屋を出た。
 シャワーを浴びるつもりでいる。シャーリーを起こす時は、せめて凛としていたい。くだらないと言われようと、バルクホルンなりの意地があるのだった。

 シャワールームを出たところで朝食の時間になった。
 シャーリーを起こしてやりたいとは思ったが、思い直して食堂に足を向けた。
 そもそも約束をしているわけではないし、食い意地の張ったリベリアンが待っているはずもない。
 だが、食堂にシャーリーの姿はなかった。
「宮藤、シャーリーはどうした?」
 なんとなく気にかかる。忙しそうに働く宮藤を捕まえ、バルクホルンは聞いてみた。
「シャーリーさんですか?さっき起こしに行ったら、具合が悪いから朝食はいらないって……」
「何?」
「今医務室で診察受けてるはずですよ」
「そ、そうか。なら良いんだ」
「何かあったんですか?」
「い、い、いや、何もない。ただなんとなく気になっただけだ。なんとなくな!」
「はあ……」
 呆気に取られている宮藤を後に、バルクホルンは自分の席に着いた。
 心配だが、これから夜までスケジュールはびっしりと詰まっている。見舞いは夜になるだろう。
 向かいの席にシャーリーがいない。なんとなく、変な感じがした。

 集中を欠いているのは、紛れもない事実だった。
 シャーリーの様子が気になって仕方がない。
 昨夜は元気だったはずだ。仮病か?いや、シャーロット・イェーガー大尉はそんなことをするような人間ではない。本当に体調を崩しているに違いない。ならば、いつから?昨夜は無理をしていたのか?それとも私のせいで?
 考え出すと止まらず、つい気が散ってしまうのだ。
 当然仕事にミスはない。誰が見ても文句のつけようはないはずだ。
 しかし、張り合いがない。達成感もない。まるで夢の中の出来事だ。
 夢だとすれば酷いものだ。夢くらい、楽しいものが見たい。
 バルクホルンは時計を見上げた。
 まだ三時。手元の仕事は、まだ終わりきっていない。

 結局、手に付かない仕事を放り出すようにして、シャーリーの部屋に来てしまった。
 残りはデスクワークだけだし、取り立てて急ぎの仕事はない。そう自分に言い訳をして、ドアノブを捻った。
「大丈夫か?」
 バルクホルンが部屋にはいると、シャーリーは体を起こしていた。
「バルクホルン?お前、仕事は?」
 熱がある、とは聞いていたが、なるほど。どこか声に張りがない。
「あー、なんだ。その、終わらせてきた」
「そっか……。バルクホルンは仕事が出来るからな……」
「そうだとも。ほら、横になれ……」
 あっさりと嘘を信じたシャーリーは、バルクホルンの手を借り、気だるげにに身を横たえた。
「熱は?」
「ある……」
「何度かと、聞いているんだが」
「あー……、何度だっけなぁ……。8度だか、9度だか……」
「結構あるな……。水飲むか?」
「んー……、欲しい、けど……、怠くて起きるの面倒だからいいや……」
「だが、水を飲まんと熱が下がらんぞ」
 無理してでももう一度起きろ、と言外に言うバルクホルンに、シャーリーは熱で火照った顔を向け、
「じゃあお前が飲ませてくれよ」
 ニヤニヤと、笑いながら言った。
「な、何っ!?」
「口移しでさ。出来るだろ?」
「な、なっな……!?」
「あんなにキスしたじゃないか」
「そ、それとこれとはだな……!」
 慌てふためくバルクホルン。
「……ま、無理にとは言わないよ。手ー貸してくれ。起きるから」
 シャーリーはすこし残念そうに苦笑し、手を延ばした。
「……やる」
「何?」
「やると言ったんだ!」
 バルクホルンは水差しを勢いよく手に取り、口につけて水を含んだかと思うと、差し延ばされた手を握り、横たわったシャーリーの口を塞いだ。
 目を見開いて流れ込む水を飲み下したシャーリーは、空いたもう片方の手で、バルクホルンの頭を抑えた。
「な、なんのつもりだ」
 顔を真っ赤にしたバルクホルンが問う。
「ちょっと、びっくりした」
 シャーリーは顔から驚きを消し、妖しい微笑みを浮かべている。
「バルクホルン、気づいてるか?お前からキスしてくれたの、今のが始めてだ」
「キ、キスじゃない。水を飲ませただけだ!」
「キスだよ」
「ちが……っ」
「キスだ、バルクホルン」
「くっ……。なら、そういうことにしておくがいい……!」
「なあ、もう一回してくれ」
「な、何!?」
「いいだろ?もう一回」
 バルクホルンは抵抗を諦め、ゆっくりと体を下ろして、触れるだけのキスをした。
「……もう一回」
 また、触れるだけ。
「……バルクホルン?」
「……わかった」
 シャーリーが不満げに睨みつけると、バルクホルンは諦めたように頷き、ベッドに登って身体を密着させた。
 そして、今度のキスは、深く深く。互いの舌を絡め合い、全身で互いを感じ合うものだった。
「もっと……!バルクホルン……!」
 唇が離れる度に、シャーリーが切なげに呼ぶ。普段とまったく違う余裕の無い姿。バルクホルンは戸惑うどころか夢中でシャーリーにキスを繰り返した。
 心も身体も沸騰したように熱い。二人ともだ。もうシャーリーが熱を出していることなど、どうでも良くなってしまう。
 バルクホルンの片手が、シャツの上からシャーリーの胸に触れた。シャーリーは逃がさないとばかりに、片手をバルクホルンの背に回す。二人のもう片方の手は、かたくかたく、結ばれたままだった。
 激しく舌を絡め合いつつ、暴れるように身体をが動く。何時の間にか着衣は乱れに乱れ、シャーリーの両胸は露出し、バルクホルンのシャツも前がはだけていた。
 ここまで来て、キスだけで済むはずもない。
 バルクホルンは唇を離し、シャーリーの乳房に吸い付いた。
 突起を舌先で刺激したかと思うと、今度は舌全体でねっとりと絡め上げ、口に含んで音を立てて吸う。
 先ほどまで胸を弄っていた手は、シャーリーの下腹部から、股間へと場所を移していた。
「うぁ……っ!?」
 シャーリーが、驚いたような声を上げた。バルクホルンの指先が、 秘部に割り入ったのだ。
 十分に濡れたそこは指に絡みつくように蠢き、指先を通じてバルクホルンに快感を与える。
 バルクホルンも息を荒げ、乳首を吸うのをやめないままに、夢中で膣内をまさぐった。
 部屋にはなんとも言えない、淫靡な臭気が漂い、これがまた二人を興奮させる。
 シャーリーの押し殺した喘ぎ声とバルクホルンの立てる水音だけが、まだ明るさを保った室内に響いていた。
「ま、まてっ、バルクホルン……っ。そこっ、あたし、もう……!!」
 待てと言いながら、背に回した腕には力が入る。それに応えるように、責める手が激しさを増した。
 シャーリーの喘ぎが大きくなる。
 やがて……。
「あっ……!やだ、嫌だ……!バルクホルン!バルクホルン……っ!!」
 切ない叫び声と共に、シャーリーの身体は痙攣し、ぐったりとベッドに沈み込んだ。
 お互いの片手はまだ結ばれたままだ。

「ああいうのも、たまにはいいなぁ」
 それから数日後。熱を出し、寝込んでしまったバルクホルンの横でシャーリーが笑っている。
「おかげで私は風邪を移された。散々だ……!」
「ほら、そう怒るなって。ほら、水飲めよ。それとも飲ませてやろうか?」
「放っておけ!自分で飲める!!」
 バルクホルンは勢いよく身を起こすとコップをひったくり、一気に飲みほしてしまった。
 シャーリーの熱はあれからまもなく下がり、代わりにバルクホルンが倒れた。
 シャーリーは汗をかいたのが良かったと言うが、バルクホルンは自分に風邪を移したからよくなったのだと言う。
「なあ」
「ふんっ」
「なあ、バルクホルン。またお前からさぁ」
「知らん!私は知らん」
「なーいいだろー?バルクホルーン」
「知らん。知らん……っ」


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