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※彼女の晒した醜態




※R-18注意。




「お断りしたはずですけれど」
 素っ気ない声だった。
 ペリーヌは呆れた視線を送り、その先ではクルピンスキーが、まったく悪びれる事もなく微笑んでいる。
「抜け出すことはね」
 クルピンスキーが、肩を竦める。ペリーヌは表情を緩めることなく、
「それでしたら改めて。あなたに同行することをお断りします」
 ばっさりと切り捨てた。
「連れないなぁ」
 苦笑する、クルピンスキー。
 つい二時間前にも、クルピンスキーにパーティーから抜け出さないかと誘われた。
 無論、その時も断った。同じウィッチだからといって、全幅の信頼は寄せられない。見ず知らずの人物であれば尚更だ。それに、半ば義務で参加しているペリーヌが、抜けられようはずもなかった。
 断られたクルピンスキーは、その時は驚くほどにあっさりと引き下がった。だが、パーティーが終わり、こっそりと会場を後にしようとしたペリーヌの前に、こうして再び現れた。
 ペリーヌは、警戒していた。
 警戒しているのに、いつの間にか、手の届く距離まで近づかれている。パーティーの最中に声をかけられたときもそうだった。クルピンスキーは、いとも容易く距離を詰めてくる。まるで、最初からそこにいた、とでも言うように。それが一層ペリーヌの警戒心を煽る。
「一緒に飲み直すだけだよ」
 クルピンスキーは、柔らかな微笑みを浮かべたまま、こちらを見つめてくる。
 この笑顔に騙される人間は、少なくないだろう。しかし、その中に入るには、ペリーヌは政治というものに触れすぎた。
 人の良い笑顔を浮かべる美男子、貞淑そうな美女、威厳のある老紳士、品の良い老婦人。そう言った世の汚濁とは縁遠そうな人々が、風貌や物腰を武器にあの手この手で人を騙そうと狙う。
 そういった世界に、ペリーヌは慣れてしまった。
「生憎ですが、お酒はあまり好きではありませんの」
 いずれにせよ、クルピンスキーなる人物をペリーヌは知らない。そうなれば、自分を利用しようとする手合いに見えてしまうのも、仕方のないことだった。
「ならお茶でも用意しようか」
「眠れなくなりますので」
「じゃあ、ジュース?」
「寝る前の甘いものは、控えるようにしております」
「眠らないって、選択肢はないのかな?」
「ありませんわね」
 ぴしゃりぴしゃりと、ペリーヌは誘いを切り捨てていく。
 やがて、クルピンスキーは無駄を悟り、作戦を変えた。
「一緒にいようよ。寂しいからさ」
 真摯な瞳で、ペリーヌの瞳を覗き込みながら、そう呟いたのだ。
 これは、ペリーヌの言葉を詰まらせた。
 反応したのは、寂しい、の部分。
 ペリーヌは、寂しさに敏感な少女だった。
 自らも両親を失い、祖国を追われた経験がある。それだけでなく、戦災孤児を引き取って育てていた。
 貴族としての義務。彼女はそう語るが、それが理由のすべてとは、誰も思っていない。
 人の寂しさを、ペリーヌは知り尽くしている。その辛さもだ。だから、寂しさに苦しむ人間を、放ってはおけなかった。
 だが、今回は、少し事情が異なる。
 目の前のウィッチは、寂しさに震える者の眼をしてはいない。むしろ、楽しんでいるような煌めきがある。
 なのにペリーヌは、だからなんだ、という言葉を飲み込んだ。
 それは何故か?
 自分の本心を、読みとられたような気がしたからだった。
 パーティーは、ペリーヌにとっては孤独な場所だ。誰も味方はいない。誰も同情しない。パーティーに飾られた花を、綺麗だと思う人間はいても、野原で咲いていたかっただろうに、と可哀想に思う人間はいない。同じことだ。
 お飾りでしかない自分が、嫌になる。
 同時に、お飾りとして有用であるが故に、クロステルマン家やその領地に便宜がはかられているという事実もまた、その気を沈ませた。
 ペリーヌには、守らねばならないものが多すぎる。
 弱みを見せられる人間は、かつて五〇一で共に戦った仲間くらいのものだろう。彼女らとも別れ、ペリーヌは孤独だった。孤独で実のない戦いを、続けねばならなかった。
 クルピンスキーの誘いは、きっと、タイミングが絶妙だった。
 最初の誘いは、ひとりパーティーの輪から外れ、ラウンジに出たところ。そして今度は、またひとり、送迎の車に乗り込んで帰宅するところである。
 どちらも、パーティーというものに、疲れと嫌気、そして寂しさを感じている時であった。
 だから、仕方がない。
 ペリーヌは、差し出されたクルピンスキーの手に、自らの手を、そっと重ねていた。
 或いは、幾らか、酔っていたのかもしれない。
 一晩くらい、委ねてしまってもいい。そう思っていた。

 狭いシャワールームに、二つの人影がある。
 それらには、まるで大人と子供のような身長差がある。小柄なペリーヌは、大柄なクルピンスキーに、背後から抱きしめられて立っていた。
 女性的な二つの膨らみが、ペリーヌの肩に押し付けられる。何が面白いのか、クルピンスキーは、にこにこと笑いながら身体を密着させ、マーキングよろしく、ペリーヌの細い身体にすり付けていた。
 時折、においを嗅ぐように、首筋に鼻を埋めてくる。
 クルピンスキーは、興奮していた。ペリーヌに触れる手つきは、徐々に際どさを増していく。鏡がなくて、背後のその表情はわからないが、密着した肌はすでに汗で滑り、ぬるぬるとした、妙な快感を伝えてくる。
「シャワー、浴びよっか」
 耳元で、クルピンスキーが囁いた。
 その吐息は熱かった。ペリーヌの背筋がぞわぞわとする。
 ざあ、という音と共に、ペリーヌの身体にお湯があたる。
 丁度良い温度に調節されたお湯をかけながら、クルピンスキーがペリーヌの身体を撫でていく。身体をますます密着させ、身じろぎするごとに微かに喘ぐほど興奮していながら、クルピンスキーの手つきは、下心を感じさせないくらいに優しかった。
 石鹸を手に取り、きめ細やかなペリーヌの肌を手で洗うときも、それは変わらない。
 胸や内股、股間、尻と触れながら、決して悪ふざけはしなかった。それどころか、手や足の指の間まで、丁寧に洗っていく。
 まるで、姫君のような扱いである。
 すっかりあらがう気をなくしていたとはいえ、その恥ずかしさに耐えるのは、中々骨だった。
「はい、終わり」
 クルピンスキーは、シャワーを止めた。
 タオルを引っ張り出し、ペリーヌの身体に当て、水分を吸わせていく。乱暴にふくようなことはしなかった。少しずつ、ゆっくりと、跡が残らないように。
「……ありが、」
 一応、お礼は言っておこう。
 そう口を開きかけたペリーヌは、ぐるりと視界が回るのを感じ、身を堅くして、言葉を飲み込んでしまった。
 転んだのか。
 そうではなかった。
 真正面に、クルピンスキーの横顔がある。抱きかかえられたのだと、ようやく気がついた。
「さあ、ベッドに行こう」
 もう我慢できないとでも言うかのように、クルピンスキーはペリーヌを見つめた。

「やっ、やだぁ! もぉ、やめて……っ」
 甲高い、泣きじゃくるような声が木霊している。
「まだまだ」
 ベッドの上で、クルピンスキーはペリーヌを、後ろから抱きすくめていた。
 左手一本でペリーヌの細い身体を抱きしめ、右手はペリーヌの股下に延び、もぞもぞと蠢いている。右手の動きに合わせてペリーヌは身体を跳ねさせ、涙を零していた。
「ひ、ひぅ! へん、へんになるから……っ」
 日頃の言葉遣いも忘れ、子どものように、ペリーヌは懇願する。
 それが、クルピンスキーの劣情を煽らないはずはない。
「どうしようかな」
 敢えて希望を持たせるようなことを言いながら、ペリーヌの左耳を甘噛みした。
「こんなの、こんなのぉ……」
「いいんだよ。駄目じゃない」
 クルピンスキーの人差し指と中指が、ペリーヌの膣壁を広げるように動いた。
「私と君しか知らない。私たちの、私たちだけの秘密なんだよ。だから、どんなになってもいいんだ」
 ペリーヌがベッドに連れ込まれてから、二時間は経っていた。
 その間休みなしに攻め立てられ、ペリーヌの頭は沸騰したようになっている。一方で、少しは満足したのか、クルピンスキーには、ペリーヌの反応を楽しみ、優しく言葉をかける余裕ができていた。
 これが最初は、
「よく私の身体に興奮できますわね」
 と強がるペリーヌと、その唇に獣のようにむしゃぶりつくクルピンスキーという、まったく逆の構図だった。
「へんになるの、やだぁ……っ」
 今ではペリーヌは子どものように、自分のプライドを守ろうと泣きわめくだけである。
 凛々しいクロステルマン家の頭首の面影は、どこにもなかった。 
「変になっちゃいなよ。なれるのは今だけさ」
「やだ……っ!」
「私が見ていてあげるから。今だけ」
「やだぁ……っ!!」
 やりとりをしながらも、クルピンスキーの手は止まらない。
「ひっ、あっ、や……っ!!」
 ペリーヌは身体を震わせた。
 本日何度目ともしれない、絶頂だった。
 同時に、その身体から、力が抜けていく。
「あれ。ペリーヌちゃん?」
 クルピンスキーの呼びかけにも、反応がない。
「んー……、まあ、仕方がないか」
 クルピンスキーは苦笑して頭をかくと、気を失ったペリーヌの横に横たわり、まぶたを閉じた。
 汗と体臭の混ざる淫らなにおいに包まれて、二人は眠った。


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