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スオムス文庫 サニャイラ-3-3『Small World 3』

眠っている私の上で、何かが光った。
「サーニャ……?」
 サーニャが夜間哨戒から帰ってきたのだろうか。
 いや、辺りはまだ暗い。
 帰ってくるのは、もっと後のはずだ。
眠い目を擦りながら身を起こし、あたりを見回す。
何も無い。
 見慣れた家具が、ぼんやりと、薄闇に浮かんでいるだけだ。
「……?」
 私は再び横になり、目を閉じた。
 程なくして再び眠りに落ちる。
身体が小さくなるのと一緒に体力も減ってしまったらしく、
 以前よりも、ずっとたくさんの睡眠を必要としていたのだ。

白。黒。白。黒。白。黒。白。黒。
どれくらい眠っていただろう。
 私は再び、謎の明滅によって起こされた。
「ううー……」
 その眩しさから逃げたくて、半ば本能的に毛布をつかんで被った。
 すると、不思議なことにフラッシュが止み、
 同時に何か、恐ろしい力によって、毛布を剥ぎ取られてしまった。
その頃になって、ようやく私は、ベッドの横に誰かいることを悟った。
怖い。
得体のしれない恐怖に包まれ、私は何度も、心のなかでサーニャを呼び、助けを求めた。
 だが、彼女は来ない。
 来られない。
そうやって膠着すること数分。
 私はついに、腹をくくった。
恐怖を堪えて身を起こし、
「だ、だれだ!」
 と半ば叫ぶようにして言った。
 その舌っ足らずな誰何に、答えはない。
 人影は依然として白い光を閃かせ続けていた。
私が起きていることなど、意にも介さない。
 抵抗されたところで、簡単にねじ伏せられると思っているのだろう。
 事実、白い光の後ろに立つ影は、私よりかなり大きかった。
一旦膨らみかけた勇気が、音を立てて萎んで行くのを感じる。
 涙目になりながら、その影から遠ざかろうと、必死に壁際まで後退した。
その様子が面白かったのかもしれない。
 影はにやり、と口を歪めた。
 そして私の方へと手を伸ばし、羽織ったサーニャのシャツに手をかける。
もう、限界だった。
「ひっ……ひぎゃあああああああああああああああああああっ!!!!!!」
 情けない悲鳴をあげ、私は泣き叫んだ。
 手足をばたつかせ、必死に抵抗を試みる。
影は少しばかり迷っていたようだが、やがて伸ばしかけていた腕を引っ込め、
 もう一度だけ白光を瞬かせると、窓を開け、宵闇へと姿をくらましたのだった。
それでも私の恐怖は薄れず、泣き続ける。
「エ、エイラさん!?」
 慌ててミヤフジが駆けこんで来たので、私は半狂乱になりながら抱きついた。
「どうしたんですか!?今の、エイラさんの声ですよね!?」
「うっうっうええええええ……」
 情けない話だが、私はパニック状態で説明もままならず、ただ泣きじゃくるばかり。
そして、その、実に言い難いのだが、少々、粗相もしてしまっていたようである。

 30分後。
狂ったように泣きわめいていた私は、
 ミヤフジとリーネによってなんとか落ち着きを取り戻し、大浴場へと連れてこられた。
 二人はさっきの極力さっきの話題にふれないようにしながらも、優しく私の身体を流す。
なんてザマだ。
 冷静になると、死にたくなる。
身体が縮んだとは言え、私の心は15歳のままなのだ。
 それなのに、謎の人影に怯えて尿を漏らし、挙句、後輩二人に体を洗われている。
 これまで築きあげてきたプライドなんて、跡形もなく消し飛んでしまう。
そうして考えこんでいるうちに、また恥ずかしさが込み上げてきて、私は顔を伏せた。
 泣きそうな顔を晒して、恥を上塗りしたくはない。
「エイラさん、こうして見ると本当に美少女ですよね……」
 私を洗う手を止め、ミヤフジが呟いた。
「……あんまじろじろみんな」
 俯いたまま、呟くように言う。
だが、リーネも後を受けて、
「でも、本当に可愛いです……」
 なんて関心したように呟くものだから、私は余計に顔を赤くしてしまった。
「それに……15歳の身体だと、結構胸もおっきいんですよね……」
 後ろからそっと私の胸へと伸ばされる手。
 そして、跡形もなく整地され、ぺったんこになってしまった私の胸を、
 ミヤフジはゆっくりと揉みはじめた。
「な……っ!?なにやってんだお前!?」
「よ、芳佳ちゃん!!!」
「このまま私が揉んだら、エイラさんが元に戻ったとき、胸もっと大きくなるのかな……」
 うへへ、なんて笑いを漏らしながら、ミヤフジは別の世界へと飛んでいる。
私は精一杯暴れて抵抗したが、今の力じゃ到底敵わない。
 その上、どう身を捩ったか、胸の先端をミヤフジの細い指に擦りつけて恥ずかしい声を出してしまい、
 余計に傷口を広げる結果になってしまった。
「り、リーネぇ……」
 情けない声で助けを求める。
 こうなっては、頼れるのはリーネしかいない。
リーネは何か、決心したように頷くと、
 大胆にも、ミヤフジの顔を自分の両胸で挟みこむという荒業に出た。
私の胸に当てられている両手が、ぴたりと動きを止めた。
 そしてそれらは私の平原を離陸し、吸い寄せられるようにリーネの大山に埋まっていく……。
 私は何か、神秘的な何かを見たような気がして、思わず拍手してしまったのだった。


 余談。
丁度その頃、ミーナ隊長の部屋には、
 隊長、ハルトマン、ペリーヌ、そしてバルクホルンが集まっていた。
「トゥルーデ。エイラさんの部屋に侵入したのはあなたね。
 何か、反論は?」
「……」
「黙秘、だね……。
 ね、トゥルーデ……?
 ちゃんと言ったほうがいいよ……。
 ミーナ怒ってるよ……」
「……」
「……。ペリーヌさん、やって頂戴。
 弱めの電圧からはじめて」
「い、いいんですの……?」
「構いません。やりなさい」
「は、はい!」
「うぐああああああああああああっ!!!」
「止めて」
「はぁ……はぁ……」
「トゥルーデ。私もこんなことしたくないの。
 さぁ、話して?」
「…………」
「残念だわ。ペリーヌさん、電圧をもう一段階……」
 その夜。
 ロマーニャの空には、獣の咆哮が響き続けたという。



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